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がんになったら代替医療か標準医療か

すこし前のこと、親しい友達と話しているとき、
「自分ががんになったらどういう治療を選ぶ?」と聞いてみました。
間髪いれず彼女が答えました。

「病院には行かないかな。自然療法で治そうと思う」

ちょっとびっくりしました。
「ちょっと」はいらないな。正確にいえば言葉を失いました。

彼女は私のブログを読んでいないし、私がこれまでに何を試し、どれほど効かなかったかを逐一話していないけれど。
いないけれど、私が代替医療一本で治そうとしているときは、歩くのも難儀なゾンビ顔を見ていた。
病院で治療を始めてからというもの週を追って元気になっていく様子を横で見ている。
玄関をヨロヨロと出てきた人が
玄関から走って出てきたよと、
目を丸くしていたのはほかならぬこの友人だった。

それでも、自然療法がいいと思う? 
ということは?
自然療法がそんなに素敵なものだと思っているその理由は何なのかな?
いや、聞いてないです。訊ねたところで不毛な議論になりそうだし。
こういうことは宗教と同じ。
自然、天然、オーガニック
こういう言葉にこそ真実がある、と信じている人は最近増え続けていて、わたしもその中のひとりだったといえます。
自分のことだからわかるのですが、そういう人たちには、現代医学ががん患者の寿命をすこしずつ延ばしている、なんて話は耳に入りません。

ちなみに自然療法という言葉は、代替療法と置き換え可能な意味で使っています。標準治療以外の方法を指します。

私の主治医がよく言います。
「内布さんと同じですよ。説得しなくても、ものすごく苦しい局面になればおのずと変わりますよ。自然療法をしている人は、まだ余裕があるということです」

ただですね。
手術してしまえばさっさとすむことも多いのに、そこで手術を拒否して、わざわざ悪化させるのは、もったいないと思います。
また早く化学療法を始めていれば大きくならずにすんだものを、わざわざ悪化させてから治療するのも・・・。
自然療法でいこう、と今の時点で決めているのはかまわないけど、万一ことが起こったときに、そういうもったいないことをしないでほしいな。

ひょっとすると彼女も、「がんはゆっくり大きくなる」と信じているのかもしれません。

がんの成長スピードは個々で違うんですよ。
すごく早いスピードで成長し、食事療法で治そうとしているうちにひどくなり、
クリニックから「病院にいけ」と放り出された人が身近にいます。
クリニックもやってくれますね。最初から「がんを食事では治せない」といって放り出してくれればよかったのに。

でもそうじゃない人もいますから可能性をはなから捨てるのが難しいですね。
自分のがんの状態を知って方法を選べたらいいですね。
悪いほうになってしまったときのことを考えましょう。

悠長なことをしているうちに、がんが大きくなってしまって最初のがんができたところからがん細胞が外に出てしまったら、コントロールするのがどんどん難しくなってしまいます。
それががんの面倒なところです。
別の臓器などにがんが飛び火してしまったら、最初のがんとはすでに違う種類の強さを手にしてしまうので、もう手に負えない。

一部のがんは切除が可能です。7回とか10回とか、転移のたびに手術で治した人の話もききます。
人は、そういう人の話を聞きかじると、「大腸がんは転移したって大丈夫」と思い込みます。
「●●さんも、●●さんも、転移したけどすぐ治って元気になったから」なんて言うのですが、がんは人によって違うので、がん種が同じだというだけで、みんな同じように考えるのは危険です。

たとえば女性のがん死因トップの大腸がんは、転移した場合、無治療なら8ヶ月、治療すれば2年というのが中央値として割り出されるところの余命です。
中央値というのは平均値とも違うのでわかりにくいですが、なぜ平均をとらないのか。
それは人によってあまりに違うから。平均とったところで意味がありません。

ひとのがんと自分のがんは必ず違います。
雑誌や本やSNSで紹介されている人のがんと自分のがんが同じなわけない。

ひとことで「標準治療」というものの、その標準治療もガイドラインに沿って個人にあわせた治療法を医師が患者別に選び、調節し、いってみればカスタムメイドしているのに(全ての医師がそれができているかは別にして)、がんというだけでおおざっぱに「この治療で治る」と言い切れるわけがない。

それにしてもまだがんにもなっていない友人に、「自然療法でがんを治すなんて考えないほうがいいよ」と反論するのは無駄なこと。わかってます。

「がんになったけど手術をすすめられたけど手術はしない。
これから食事療法と免疫療法とびわの葉温灸と波動療法と温熱療法と陶板浴と春ウコンとフコインダンとキノコ類とプロポリスで治す。
ちょっとお金かかるけど、初期にきっちりお金かけておけばあとで払わなくてすむし。
病院で治療費払い続けるよりずっといいから」

と、言ったときに
「ちょっとまってくれ」といえばいいだけ。そこから説明を開始しよう。

だけど、そのときに私がいなかったら話ができないので、今のうちに書いとかなくちゃ。


彼女は過去に体をこわし、自然療法によって元気になった経験の持ち主です。
自然療法を信奉する理由の大部分はその経験によるものと思われます。
私は友人に次のように言わないといけません。


「病院で診断が出ないような未病(まだ病気じゃないけど不調)は、食事療法やビワの葉温灸やヨガや太極拳でよくなる人がたくさんいると思うよ。それはそれで間違ってないと思うよ。
でもがんは違うよ。

自然療法で治った人もいるようだけど、それはがん患者の全体数からみるとものすごく少ない。
たちが悪いことに、成功したすこしの事例はメディアに取り上げられるけど、失敗した例がメディアに出ることはほとんどない。まったくないといっていいくらい出ないよ。

自然療法(代替療法)で治療して効果を出せず死んでいったたくさんの人たちの遺族は、がん患者さんの失敗談をめったなことで人に話さないよ。

そして自然療法で治ったという人の多くは、病院治療もしているんだけど、そのことがなぜかあまり言われない。病院の治療を受けたことは意図的に伏せられていることが多いよ。

さらに自然療法で治ったという人でメディアによく取り上げられる人の中には、
じつは本当は、がんじゃなかったのではないかと強く疑われる人たちがいるよ。
なぜ「元がん患者」という経歴詐称をするのかというと、「元がん患者」ステイタスで本もでっちあげられるし、講演会や講習会のビジネスも成り立つからみたいよ。
これはなぜか女性に多い。
女性+重病=はかなげでよいイメージ=だましそうにない
ってことかな?


病院治療の結果は残るけれど、自然療法でがんを治した人がいる、という情報がどれくらい確かなものかは、確かめようがないよ。

これだけ情報が不確かなのに自然療法で治療をするなら、病院治療を同時にしないと、自然療法だけでがんを治そうとするのは、宝くじを買ってあたりを待つようなことになってしまうよ。

もし自然療法だけでと思うなら、主治医をもって、病院で画像診断などの定期チェックもしながらにしてね。

標準治療よりこっちがいいですよ、というショウバイをしている医院(クリニック)の医師にだまされないでね。

これをすればがんが治る、といってる商品を買わないでね」


きりがないけど、もう一つ言うなら

自然療法(代替療法)を使うときは、「標準医療」を受けて、なお金銭的な余裕があるときにしてね。

「がんを病院で治すなんて」
「標準治療を受けてどうするの」
「抗がん剤、放射線、手術をするからがんが悪化する」
という主張をしているウエブサイト、本、広告、SNS(フェイスブックなど)からは大急ぎで立ち去ってね。



自然療法で治ったというストーリー自体に虚偽があると疑われる例のひとつはコレです。
この本が売れている理由はタイトルにあります。
「食べものだけで」がんを治せるものなら治したいとすべてのがん患者と家族が思っているところをついたタイトル。
でも宝くじレベルの少数をのぞいて、そんなことはできないですよ。
この本の著者も各種の治療を受けていて、けっして「食べものだけで」なんて無謀なことをしていません。


しつこく繰り返すけど、するんだったら病院の治療を受けながら食事療法をしてくださいね。

『食べ物だけで余命3か月のがんが消えた』



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