FC2ブログ

野菜のもんだい

2018Mar4_4.jpg
里芋は無農薬・有機栽培のものを販売予定です。


野菜セットの販売をやめることで、ご愛顧いただいてきたお客様にはたいへんご迷惑をおかけしましたが、
やめたことで迷惑をこうむっているのは私もおなじです。

野菜セットをやめたせいで自分たちの食べる野菜も、スーパー等で買うことがほとんどになりました。
(すこしは畑で作っているんですけど)
そうすると、おいしい野菜にめったに出会えないということに改めて気づいて、困り果てています。
ご近所なんだからちょっと足をのばして、かつて選び抜いてお客さんにお送りしていた野菜の生産者さんを訪ねて、野菜を売ってもらえばいいのに、と思うものの・・・そのちょっとの手間を日常のスケジュールに組み込むことができなくて、結局スーパーで買うことになっています。

いっちゃなんですが、普通の野菜っておいしくない。
ご近所にお住まいで、うちの野菜セットをご愛顧いただいていた人から
「もーほんとに困ってるんですから!」と抗議されたことがありました(笑)。

「無農薬野菜を買いたいんです。どうすればいいんですか?」
「道の駅とかスーパーでも無農薬の野菜出してる人いるから連絡先と名前を教えるから買いにいくというのはどうですか」
「売ってくれるんですか?」
「それはもう、個人的な関係をつくっていくしかない。面倒くさいことさせてすみません、と思いながらやってたのは私も同じです」

「一ケ所の農家にまとめて送ってくれるように頼む方法はあるけど、それはいやなんですよね」
「無農薬とかってたいてい高いじゃないですか。送料が加わるとまた・・・」

「無農薬じゃないとダメですか? うちのセットも無農薬ではなかったですよ。ご存知でしょうけど」
「うーん、そうですけど、えみこさんのはえみこさんが選んだから大丈夫って思えたけど、自分ではできないから、無農薬のなら大丈夫かなと」

「私は農薬を使うかどうかより、肥料を使いすぎてないかを一番大事にしてましたけどね。
農薬は洗えば落ちる場合がほとんどだし、皮むけばすむ、というものも多いけど、肥料は洗っても落ちないから。
化学肥料がぜったい悪だとも私は思ってないけど、使いすぎは味に出ます。
化学肥料使わないからいいと思って、動物性堆肥を使いすぎの人もいますから。そっちもこわい。
肥料使いすぎの味ってあるから、それを覚えておくといいと思いますよ」

「私にわかるかな」

「なんだか大きすぎるとか、なんだか緑すぎるとか、なんだか苦いとか。おいしい野菜との味くらべをするとわかる。
無農薬だけど堆肥をやりすぎている農家もあるから。無農薬ばっかり気にしていると、だめかも」

「むずかしい~」

「とにかく雨量が多いし台風が多いし、日本みたいな亜熱帯の国で農薬使わないで野菜作るのがそもそもハードル高すぎるんですよ。私、無農薬の大豆でお味噌作ってたけど、今年はいつも頼んでいる農家が二軒とも不作で、大豆売ってもらえなかった。
結局ネットで無農薬のを探して大豆買いましたけど。

温暖化してるというのは陰謀で、風評だと言う人いますけどね、年々温暖化してるって農家は全員思ってるんじゃないかな。
激しく熱帯化していく気候風土で農業するだけでたいへんなのに、虫食いも病気もないきれいなもの作らないと値引きさせられるし、あんまり無農薬無農薬って攻め立ててると、無農薬ならいいんでしょって遺伝子組み換えて無農薬作物つくるようになってしまう。農薬使わなくても虫もつかない、病気にもならない作物ができるようにタネを遺伝子操作すればいいんでしょ?って」

「やあだ~~」

「適度に農薬使ってください、必要ならば使ってください、って姿勢でいいんじゃないのかなって思うんですよ」

「そうはいっても、無駄なこだわりかもしれないけど、こだわりたくなるんですよ」

「有機JASだって無農薬じゃないのは知ってるでしょ?」

「そうなんですか?」

「有機JASでも使っていい化学農薬はたくさんありますよ。だからうちの野菜リストには「無農薬」「有機JAS」「低農薬」という区分けで野菜送るときにつけるリストに書いてましたよ」

「そうか・・・」

「有機JASは農薬使ってない場合もあるし、農薬使っている場合もあります」

「うーーん」

「よくネットなんかでアメリカは無農薬が進んでいるのに、日本は無農薬が進まないからダメだ、とかあおっているサイトがあるけど」

「はい」

「アメリカのオーガニック認証だって、使っていい農薬があってそれを使いながらオーガニックしてるわけで、みんながみんな無農薬って意味じゃないですよ」

「そうなんだ」

「去年アメリカのセドナに行ったときに、オーガニック農家ばかり出店している週末のマルシェにいって、一軒を選んで畑見学させてもらいに行ったんです。
新規就農した若い男性で、ひとりでオーガニックにこだわって野菜を作っているんだけど、やはり彼も、無農薬では作ってないって言ってました。オーガニックの認証のとるのに使っていい農薬を選んで使っていると」

「無農薬とオーガニックは同じじゃないってことですか?」

「もちろん同じじゃないですよ。オーガニックってなんなのか、その答えは人によって団体によって違いますよ。
オーガニックコットンは無農薬綿花の割合がたったの5%でもオーガニックコットンっていえるのは知ってますよね」

「しりません」

「農薬使わないで生活なりたつ農業をすることが比較的しやすいのは稲作ですけど、それは稲作が日本の風土にあっているからで、野菜はそうじゃないですもんね。品種改良をかさねて研究室で作られている作物の多くは、つまり市販されているほとんどの野菜は、農薬使うことを前提にしているんですよ。

そうじゃない日本で古くから作られている野菜をよく若い農家が作ってますね。それを買った人が「おいしくない」って言うことが多いそうですよ。品種改良のベクトルは、虫害や病気に強いようにとかもあるけど、より食味がよいように進化していきますからね。食べなれてないものをおいしくないという人多いですよね。そんなこと言わなくてもいいのにね。せっかく苦労して作ってるのに」

「けっきょく・・・・自分で食の基準つくったほうがいいですね」

「そうですそうです。農薬だけじゃなく。

添加物がダメとか砂糖がダメとかいったって、そんな生活無理でしょ。添加物があるおかげで食べられる、普及している食品はいっぱいありますし、砂糖は調味料とかお菓子以外にも、いろんなものに入ってる。

無農薬の砂糖を使ってますか、とお客さんに聞かれたことありますけど、無農薬の砂糖は高価だから商品の価格をうんと高い値段にしないとウチは使えない。無農薬の砂糖なんて高すぎて日常に使い続けるの無理だし、わたしは自分の日常に使わないものを農園の加工品に使わないですね。

そういう質問をするひとに、パンもお菓子もビールも日本酒もみりんもワインも無農薬の素材オンリーですか?っておたずねして、もっとお話聞かせてもらいたくなるけど、そういう取材モードは最近控えてるんで(笑) 」

「てんさい糖ならいいんでしょ?」

「農薬使ってないって? なんでそう思うのかわからないんですけど。てんさいは北海道で作っているし、ホクレンだし、農薬使って作っていると考えるのが普通だと思いますけど。電話して聞いてみたらどうですか? 最近は北海道も温暖化してるし、寒いわ暑いわで農薬使う量は全体に増えているんじゃないかと想像しますけど。

さとうきびも農薬使ってないと思っている人多いけど、普通は使ってると思います。電話して聞いたわけじゃないですけど」

「えみこさんはどういう野菜がいいんですか」

「おいしい野菜です。私の場合、農薬も肥料も使わないで作ったものをおいしいと感じることが多いから、そういう野菜が欲しいです。でも結局作るしかないかあと思い始めているところです」

「作って売ってください」

「いや、それは無理です。うちが大根つくるから、そっちはにんじんつくって、とかみんなで違うものつくって提供しあうのがいいんじゃないですかね」

「アイデアはいいけど、わたし作れない」

「わたしもです。実母が庭に作っているピーマンや南高梅は農薬使わなくてもとってもきれいにできるんですけど、うちは全然ダメ。カメムシにピーマンはやられるし、梅はきれいじゃない。たぶん場所が向いている、いないがあるんですね。カメムシのたまり場が近くにあるとか、湿気のたまり場に梅の木があるとか」


無農薬にこだわって、失敗しても、なんとかできた小量を、無農薬が好きな人に買っていただくという方法もありだけど・・・すこしだけ農薬使えばもっとたくさんの人に食べてもらえるなら使ったほうがいいと思うのが錦自然農園の考え方です。

だってそのほうが楽しいから。太秋柿は無農薬・無肥料に挑むことが楽しかった。でもこれをウチが続けても意味ないな、と確信できたので来年から農薬と肥料を復活させます。

うちの桃はすこしだけ農薬を使っているけど、周囲の人から果樹だから農薬使ってもしょうがないといわれます。果樹は特別だと。でも、そうかなあと思います。野菜だって米だって、難しいし、苦労してるし、すこし農薬使ったからといってどういう問題があるわけじゃないのもいっしょ。苦労もいっしょ。おいしいも一緒。なんにせよ問題は「使いすぎること」。
欲でふくらんだ作物がもつ肥料の味っていうのがあります。

まごころを注いで、おいしい野菜を作ってくれる人にはそれ相応のリスペクトを価格に反映させていかないと、ほんとに食べるものがなくなってしまったときに慌てても遅いですよね。

わかっているんですが・・・・・・。


参考にしてください

★有機JASで使っていい農薬や肥料を掲載
www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/hajimete-2601.pdf

★地球は温暖化してないというひとを論破できます、というひとのお話を書いてくれている「ほんもののたべもの日記」
https://hontabe.blog.fc2.com/blog-entry-637.html



でも最後に↓をくりっく。無農薬の米も、低農薬の米も販売中。両方おいしいお米です
錦自然農園フルーツストア
関連記事
スポンサーサイト